【資料公開】盛土規制法と大臣認定擁壁について
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今回、参加6メーカー様よりご許可をいただきましたので、講演資料を公開いたします。ご参考になりましたら幸いです。(※資料のサムネイルをクリックするとPDFが表示されます。社内教育等、良識の範囲内でのご利用をお願いいたします。)
![]() | 本講演では、近年の法規制の変化を踏まえた「盛土規制法」の要点から、型枠ブロック擁壁の基礎知識、さらには各メーカーによる製品紹介まで、幅広い内容が解説されました。 |
■第1章 盛土規制法の要点(ユニソン)
![]() | 第1章(盛り土規制法の要点 ユニソン) 近年、豪雨や地震に伴う盛土災害が全国的に顕在化したことを背景に、「宅地造成及び特定盛土等規制法」(通称:盛土規制法)が施行されました。本法は従来の宅地造成等規制法を大きく改正したもので、規制の抜け漏れをなくす「スキマのない規制」、盛土の安全性確保、責任の所在の明確化、そして実効性ある罰則の整備を柱としています。 |
また、規制区域は各自治体により指定され、愛知県をはじめ中部圏でも広範囲に適用が進んでいます。許可申請の流れにおいては、事前協議から工事完了後の検査に至るまで、段階的な確認体制が整備されており、施工過程全体を通じた安全管理が求められます。
さらに、防災・減災への社会的関心の高まりを受け、設計者・施工業者に対しては従来以上に高度な専門知識と法令理解が求められるようになりました。単なる法令遵守にとどまらず、地盤条件や構造的安全性を踏まえた適切な設計・施工を行うことが、地域の安全・安心を支える重要な責務となっています。今後は問い合わせ件数の増加傾向からも分かるように、実務への影響はさらに拡大していくものと考えられます。
■第2章 ブロック擁壁の基礎知識(太陽エコブロックス)
![]() | 第2章(ブロック擁壁の基礎知識 太陽エコブロックス) コンクリートブロック擁壁は、鉄筋コンクリート(RC)基礎の上に型枠状ブロックを配筋しながら積み上げ、その空洞部にコンクリート等の充填材を打設して構築する擁壁工法です。構造的安全性を確保しながら、意匠性や施工性にも優れる点が特徴であり、住宅地の造成や外構工事において広く採用されています。 |
一方で、法的な設置義務が課されない「任意設置擁壁」については注意が必要です。確認申請や検査を伴わないため、適切な設計・施工がなされないまま設置されるケースも見受けられます。しかし、擁壁は常に土圧や水圧を受ける構造物であり、万一の倒壊は人身事故や建物被害に直結します。そのため、任意設置であっても構造計算の実施、大臣認定断面の採用、規格に適合したブロックの使用、メーカーが定める施工方法の遵守が不可欠です。
また、型枠状ブロックは基本形状・コーナー部材・ハンチ部材・水抜き用部材などで構成され、それぞれが構造安全性を担う重要な役割を持ちます。特に水抜き機能は背面土の水圧低減に寄与し、擁壁の滑動や転倒防止に大きく関わります。さらに、使用されるブロックはJIS規格に基づく品質管理が求められ、高い圧縮強度と低吸水率を確保することが耐久性向上につながります。
このように、ブロック擁壁は単なる外構部材ではなく、構造物としての設計・施工品質が直接安全性に影響する分野です。法規制の強化とともに、正しい知識に基づいた設計・施工の重要性は今後さらに高まっていくといえるでしょう。
■第3章 メーカー発表
第3章では、具体的な大臣認定型枠擁壁の規格について、参加メーカー各社からの紹介がありました。
●TY型枠MU擁壁(東洋工業)
![]() | 第3章(メーカー発表 東洋工業) TY型枠MU擁壁は、各種法令や指針に準拠した大臣認定擁壁で、鉄筋コンクリート造と同等の強度と耐久性を備えています。高さ条件に応じた規格展開に加え、フェンス設置時も認定性能を維持できる設計が特徴です。手作業施工が可能なため狭小地にも対応し、省資材・省エネルギー化にも寄与するなど、施工性と環境配慮を両立した製品です。 |
![]() | 第3章(メーカー発表 ユニソン) CP型枠III型擁壁は、昭和59年の大臣認定取得以来、長年にわたり実績を重ねてきた擁壁工法です。構造設計と施工方法を一体で規定する「構工法」により、安全性と品質を確保しています。近年ではフェンス付き仕様の認定も追加され、より幅広い現場への対応が可能となりました。安定した供給体制と技術支援も大きな特長です。 |
![]() | 第3章(メーカー発表 太陽エコブロックス) RMユニットは、高強度・低吸水のJIS認証製品で、豊富なテクスチャーによって景観性と機能性を両立しています。打込み目地工法により施工性と耐久性を高めているほか、HRM擁壁I型は大地震対応型として設計され、フェンス設置や高低差対応にも優れています。上載荷重対応タイプの追加など、用途の幅も広がっています。 |
![]() | 第3章(メーカー発表 エスビック) RECOMシステムは、鉄筋コンクリート組積造による大臣認定擁壁で、施工前の事前確認を重視した運用が特徴です。設計条件や地盤の適合確認後に認定書を発行し、対象現場にのみ施工指導を実施する体制を構築しています。ユニットは高い耐水性能を持ち、厳しい土中環境にも対応しており、品質管理と施工管理を一体化した認定制度が信頼性を支えています。 |
| 今回の講演を通じて、型枠ブロック擁壁は単なる外構資材ではなく、法規制・構造安全・施工品質が一体となって成り立つ重要な構造物であることが改めて感じられました。特に盛土規制法の施行以降、設計者・施工者に求められる知識や責任はこれまで以上に大きくなっており、より丁寧で確実な対応が求められています。 また、各メーカーによる技術開発や認定制度の運用強化によって、安全性だけでなく施工性や景観性も兼ね備えた製品・工法が着実に進化していることも印象的でした。こうした取り組みは、エクステリア業界全体の品質向上につながるものといえるでしょう。 | ![]() |
また、今回の資料公開にあたり、快くご協力いただきましたメーカー6社の皆様に心より御礼申し上げます。貴重な資料をご提供いただき、誠にありがとうございました。今後とも、業界全体の発展と安全・安心な外構づくりに向けて、引き続きご協力を賜れれば幸いです。

・太陽エコブロックス株式会社
・東洋工業株式会社
・株式会社ユニソン
・株式会社マツオコーポレーション
・エスビック株式会社
・久保田セメント工業株式会社



















